東京・品川駅や高輪エリアと聞いて思い浮かべる町はどんなところでしょうか?
おそらく、テレビでよく見かける品川駅周辺の画像は、ラッシュアワーで通勤する人たちの混雑している光景を映し出す場面が多く、ビジネス街、働きに行く場所というイメージが強いかもしれません。
ところが、品川エリアには大きなホテルが林立し、周辺にはレストランが集まり、新しいスポットが今なお増えてきている様子。
また、高輪周辺には下町情緒を感じる街並みや歴史ある建造物が残るエリアもあり、散策してみると新たな発見もありました。
今回グランドプリンスホテル新高輪に宿泊する機会ができたので、ホテルステイ&品川・高輪散歩に行ってきました。
目次
グランドプリンスホテル新高輪で日本庭園を散策
品川駅高輪口からアクセスが良く、柘榴坂をググっと徒歩で約5分ほど進んでいくと、グランドプリンスホテル新高輪に到着します。
近くにはグランドプリンスホテル高輪、ザ・プリンスさくらタワー東京など系列ホテルが、広大な日本庭園を囲むような形で隣接しています。
今回、グランドプリンスホテル新高輪に宿泊した目的の1つは、この広大な日本庭園を散策することでした。
庭園の中には歴史的に由緒ある史跡も残っているそうなので、ホテルに着いたらまずは日本庭園巡りをしてみました。
港区指定有形文化財に指定された建造物が点在
今回予約したホテルプランのチェックイン時間が16:00からだったため、ホテルのフロントで荷物を預けて、先に日本庭園散策に向かいました。
庭園入り口から緑豊かな木々が風に揺られて、さやさやと優しい音を奏でて落ち着いた時間の流れを感じます。
この日本庭園にある、建造物の中で観音堂、鐘楼、山門が2021年に港区指定有形文化財に指定されたそうです。
手入れの行き届いた植木の間から風情ある建造物がチラリと見えてきたのは鮮やかな朱色の建物、観音堂です。
奈良県生駒市の長弓寺(ちょうきゅうじ)にあった三重塔の一部で、1954 年に移築されたそうです。お堂の中にある、十一面観音踏下像は室町時代(15世紀前後)の作品。
観音堂のすぐ近くには、鐘楼がありました。
1656 年に建立。1959 年に奈良県奈良市の念仏寺より移築されたそうです。
鐘楼のすぐ隣には山門があり、こちらも港区指定有形文化財に指定されているそうです。
山門を抜けて池のほとりでは結婚式の撮影をされている鮮やかな着物姿の花嫁、花婿の姿がみえました。
レトロモダンな貴賓館は歴史ある貴重な洋館
錦鯉が優雅に泳ぐ池は残念ながら現在は補修中だったのか、ネットが張られて、ネット越しの鯉を眺めることになってしまいました。
このネットがはずれると、鯉の姿と美しくに剪定された庭の木が良い雰囲気を醸し出すのだろうなと思います。
池を見ながら駐車場方面に進んでいくと貴賓室のレトロモダンな建物がみえてきました。
こちらは明治44年に宮廷として施工された建物で、大変歴史ある洋館。
皇族の方の施設として約100年ほどのあいだ国賓級のお客様をお迎えしてきた建物が、いまは結婚式場として活用されています。
今回訪れた時も結婚式の利用中で、花嫁、花婿のほか、貴賓室の雰囲気にぴったりなリムジンを運転するスタッフが貴賓室を行き来している様子がみられました。
優雅な施設外観を見学したあとは、一旦ホテルの敷地をでて高輪方面にむかいました。
ホテル周辺の高輪エリアの歴史的建物を散策
グランドプリンスホテル新高輪の敷地を出ると周りには公園やお寺が点在し、坂道や細い魅力的な路地が多いことに気が付きました。
散策していて、平坦なアスファルトの道よりも細い入り組んだ路地や階段のついた坂道に出会うと、その先がどこにつながっているのか気になり魅力を感じます。
閑静な住宅街の中に現れた由緒あるお寺、東禅寺(とうぜんじ)。
案内の掲示板によると、幕末に日本最初のイギリス公使館が置かれていた場所で、尊王攘夷派の志士たちにイギリス仮公使館が襲撃された「東禅寺事件」となった場所だそうです。
はるか昔に激しい乱闘があった歴史がありますが、今はシャワシャワとあたりに響く蝉の鳴き声と、お寺の周りを囲む木々の葉が揺れる音を感じる穏やかな景色を残すだけの静かな門前でした。
なお、幕末期には各国の公使館に使われた寺院は他にもあるそうですが、そのほとんどが改変されてしまい、当時の姿を残すのは東禅寺だけになったと言われています。
歴史的にも重要な寺院となり、2010年2月、境内が国の史跡に指定されたそうです。
この日はあいにく閉館しており、中を見ることができなかったので、お寺の前だけを見学。
その後、地元の方の生活が垣間見える、商店街を通過して大通りに出ると、モダンな建物が出てきました。
こちらは「高輪消防署二本榎出張所」。昭和8年に建築された歴史ある庁舎。現在も現役で活用されている建物です。
こちらも重要な建築物として2010年3月 に東京都選定歴史的建造物に選ばれています。
品川駅近くで北インド料理のランチを満喫
その後、品川駅方面に歩みを進めました。
品川駅から徒歩で約10分ほどの位置、インド料理「テヴィーコーナー」が見えてきました。
こちらはランチからディナーまで通し営業をしているので、遅めのランチで北インド料理を堪能することに。
中途半端な時間帯だったので、お店はほぼ貸し切り状態で利用することができました。
ランチメニューの中から¥1450のCコースを選択。
野菜カレーとキチンカレー、サラダ、シークカバブ(1本)、タンドリーチキン(1本)がセット。ナンかライス付き。ドリンク(コーヒー/紅茶/ラッシーの中から1杯)付きのコース。
こちらに単品でチキンティッカを追加でオーダーしました。
店内はずっとインドの曲が流れて、店員さんはみなさんインドの方らしく、曲に合わせて歌を口ずさんでいる陽気な雰囲気。
気軽に肩肘張らずに食事をとることができます。
しばらくすると、料理がズラッと並び、なかなかのボリュームです。
カレーは辛さはそんなに強くはないですが、スパイスの風味と香りがよく、食欲が進みます。
チキンティッカも肉が柔らかく、焼き加減もちょうどよいので、残さず完食。
ナンやライスもしっかりとボリュームがあるので、かなりの満足感。
遅めのランチだったので夕食も兼ねた、量がたっぷりのパワーランチとなりました。
ホテルに戻ってチェックインとウェルカムドリンク
たっぷり北インド料理を堪能した後は、夜食用のおやつやドリンクをコンビニで入手してから、グランドプリンスホテル新高輪に戻りました。
チェックインを済ませ、客室に入ると部屋は機能的なつくり。
全室小さなバルコニー付きで、窓をあけると敷地の木々が生い茂る風景が見えました。
ツインルームはベッドの脇に作業用のデスクとベッドサイドテーブルが設置されています。
作業用のテーブルがわりと大きめなので、パソコンや資料を広げやすい弧を描いた細長い形でなかなか使いやすい。
ビジネスで利用するかたが多いのかなと思いました。
バスルームはアメニティをチェック。
ホテルステイはアメニティも楽しみの1つです。
歯ブラシや髭剃り、シャワーキャップ、ボディタオルなど一通りそろっており、入浴剤は2種類もついていました。また使い捨てのスリッパ用意があります。
シャンプー、リンス、ボディソープは大きなボトル式で、個包装の物ではなかったです。
1つだけ予想外だったのはバスローブもしくは寝間着のようなものがなかったこと。
他のホテルではバスローブか寝間着がついていたので、ちょっと肌寒いと感じた時に、さっと羽織っていたので、冷え性の場合はカーディガンや長袖Tシャツなどを事前に準備する必要があります。
ラウンジでウェルカムドリンクをいただく
一通り、お部屋チェックが終了したあとは、ホテルのラウンジに向かいました。
今回利用したプランではウェルカムドリンクもしくはチョコレート(4種)のどちらかを選択するサービスがありました。
ホテルに着く前はチョコレートに惹かれていたのですが、ホテルの庭を見学し、高輪周辺を散歩したあとは、のどがカラカラに乾いていたのでウェルカムドリンクをいただきました。
ラウンジの窓際の席は庭園の緑が見えてステキな雰囲気。
ウェルカムドリンクはメニューの中からそれぞれピーチジュースとトマトジュースを選択。
果実をしっかり絞った旨味凝縮のジュースでした。
さて、明日はホテルステイのもう一つのお楽しみ、朝食です。
ホテルに到着した頃は朝食はホテルブッフェのつもりでいたのですが、レストランの会場を見てみると、和定食も気になります。
朝食はブッフェか、和定食か、洋食定食にするか再検討となりました。
朝食は評判の良かった和定食に決定
結局、いろんな情報を集めて検討した結果、朝食は和定食に決定。
朝食会場の和食のお店「清水」が口コミの評判が良かったので、ビュッフェも魅力的ですが、ホテルの和食のお店で朝食を頂く機会はめったにないだろうということで、思い切って和定食を選びました。
品の良い空間で、座席ごとに簾のようなカーテンで仕切りができるため、ちょっとした個室のような空間になりました。
そこでいただく和定食は様々な小鉢の中に彩り豊かに様々なお惣菜が盛り付けられたお膳が運ばれてきました。
ちなみにご飯とお味噌汁はお代わり自由です。
このお味噌汁が御出汁が効いてほんとにおいしい!
お味噌汁を味わって和定食にして正解と思ったほど。
もちろんお代わりを頂きました。
やっぱり和食は出汁の取り方が大事なんだな。と改めて実感しました。
焼き鮭や卵、野菜の煮物など職人さんが一つ一つ調理したお膳はさすがにおいしい。
質の良いものを少しづついろんなお惣菜でいただくことができました。
朝食が済んでしまうとあとは帰り支度です。
1泊2日の短い滞在の東京ホテルステイしたが、華やかなホテルの空間で過ごした時間は普段の日常とはかけ離れた過ごし方をしていたので、どこか遠くに旅行した気分になりました。
また、品川・高輪エリアはビジネスシーンだけでなく歴史的建物やおいしいインド料理のお店も堪能できたので、散策でも楽しめるエリアでした。
今回は訪れなかったけれど、気になるレストランやお店があったので、今度は散策目的で気軽に品川・高輪エリアに行ってみようと思う町でした。
※こちらは2022年9月の情報です。
◆グランドプリンスホテル新高輪
住所:〒108-8612 東京都港区高輪3丁目13−1
交通:JR品川駅 高輪口より徒歩約5分
◆テヴィコーナー
住所:東京都港区高輪3-24-21
交通:JR品川駅 高輪口より徒歩約5分
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