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天空の街・チヴィタ・ディ・バーニョレージョ
イタリアの観光地はローマやミラノ、フィレンツェなど、世界的に有名で魅力的な都市がたくさん。しかも郊外の小さな都市にも個性的でみどころがいっぱいの町があります。
ローマの州でもある、ラツィオ州の北部には、チヴィタ・ディ・バーニョレージョという小さな町があります。中世の街並みが絶壁の上に残っていて、そのフォトジェニックな美しさから、多くの観光客が訪れています。
コロナ発生する前には、この小さな美しい街に訪れていた再訪したい場所。
いずれコロナや世界情勢がおちついて、イタリア郊外の町を検討するなら、おすすめの観光スポットです。
この町は歴史は古く、今から2500年ほど前の古代ローマ時代、エトルリア人が作った町と言われています。
もろくて崩れやすい土地だったため、雨風や地震などで徐々に浸食され、崖の上にできた街のようになりました。 今でも風化は進んでおり、住民たちは流出してしまい、「死にゆく町」と表現されることも。
この町の住民は今では20名以下といわれていますが、この街特有の絶景と、中世の時代にタイムスリップしたような雰囲気に魅了された大勢の人たちが世界中から訪れています。
日本では、地名を聞いただけでは、すぐにわかるほど有名ではないですが、ジブリアニメの舞台では?と話題になったり、ドラマの舞台に使われたこともあるので、じわじわと人気がでている観光スポットです。
ローマから日帰り可能!チヴィタの行き方
チヴィタ・ディ・バーニョレージョに行くには、まずは玄関口の都市、オルビエートへ。
オルビエートはローマから電車で1時間~1時間半ほど。 フィレンツェからは電車で約2時間ほどで到着となります。
そして、オルビエート → チヴィタのふもとの町、バーニョレージョまでバスに約45分ほど乗車して移動します。
バーニョレージョからミニバスで5~6分くらい乗車すると目的地、チヴィタに到着です。
ローマからは、朝早くから出発すれば日帰り観光も可能なので、各旅行会社から日帰りバスツアーを企画されています。
本当ならオルビエートに宿泊してゆっくり観光するのがおすすめですが、見どころの多い観光が満載のイタリア観光。 滞在期間が限られている場合は、現地発着の日帰りバスツアーを利用すると効率よく観光ができるかと思います。
チヴィタは履きなれた靴でたくさん歩こう
チヴィタに到着し、崖の上の街に行くには、丘の上まで続いていく、300メートルほどの1本の長い橋を登っていかなくてはなりません。
長くてきつい坂道で、歩き続けていると足がだるくて重くなりますが、途中で休憩する場所もないので、とにかく無心で歩き続けました。
とにかくイタリア観光は、どこでもたくさん歩くので、丈夫な靴と体力が必要です。
丘の頂上に向かうにつれて坂の高配がきつくなっていくのですが、頑張って登っていくと、ようやくチヴィタの街に到着!
石造りの壁や建物が童話や物語の中ででてくる町並みのよう。 町の中はコンパクトですが、のどかな空気が流れ、とにかくかわいい!
小さなエリアなので細い道に入り込んでも迷うことなく、軽く散策できてしまいます。
「死にゆく町」などいわれていますが、実際に散策してみると物悲しい雰囲気はなく、観光客がのんびり記念撮影や散策をしている姿をよく見かけたので、おだやかで平和な時間が流れていました。
この地域の名産品はオリーブオイルやトリュフなど。
細かく刻まれたトリュフがオリーブオイルのなかに入ってる、トリュフオイルをお土産に購入しました。自宅でオムレツにしたところ、本当にトリュフの香りが豊かで、その美味しさにびっくりしました。
オルビエートも中世の面影が残る
チヴィタ・ディ・バーニョレージョを観光したなら、オルビエートの観光もはずせません。
オルビエートはウンブリア州の都市で、この街も丘の上にある街で、古代ローマ時代より栄えて、エトルリア人が住んでいた町でした。
町の中心地に行くには、オルビエート駅からケーブルカーで丘の上まで行き、ミニバスか徒歩で中心地ドゥオーモ広場へ向かいます。現地発着ツアーの場合は、中心地近くまでバスで行きます。
町全体が崖の上のため、車の渋滞や交通の騒音がなく、ローマやフィレンツェなどの都市を観光したあとに訪れると、のどかで比較的安全な雰囲気に、のんびりと観光することができます。
町にはゴシック建築の色鮮やかで美しいゴシック様式の大聖堂、ドゥオーモがあります。その周辺が中心となって、レストランや特産の陶器の店などが並んでいて、活気があります。
細い道にもいろんなお店が並んでいるので、何も決めずに赴くままに、散策しているだけでも楽しめます。
ランチは郷土料理が食べたくて、適当に散策をしながら見つけたレストランに入り、ランチセットをオーダーしました。
※※ランチセットメニュー※※
●郷土料理のパスタで太めの麺「ウンブリケッリ」
●牛肉の薄切り肉のソテー「タリアータ」とグリーンサラダ
●フルーツ
パスタは太めでモチモチ食感でトマトソースがよく合いました。
楽しみにしていた牛肉のソテー、タリアータも肉の臭みがなく、塩、コショウのシンプルな味付けなので食べやすかったです。
そして食後のフルーツ。
小粋なレストランでおしゃれな店員さんが颯爽と運んできたのは、丸ごとのリンゴと梨!(皮をむくナイフ付き)。
カットフルーツではないんですね。でもまあ、丸ごとリンゴや梨をかじっても大丈夫な様子。
私たちは皮をむいて、食べやすい大きさにカットして全ておいしくいただきました。
チヴィタとオルビエートまとめ
チヴィタ・ディ・バーニョレージョは他の町とアクセスするためには一本道の橋のみ。
オルビエートは崖の上にできているため、ほかの町からは簡単に出入りすることが難しいという点で、どちらの町も独特の地形を利用して、文化や歴史を守ってきました。
その文化が今では、おとぎの国のような街並みや景色を作り、人々の心を魅了して訪れる旅人が絶えません。
ローマやフィレンツェなどに観光したときは少し足を延ばして、この街も観光ルートに加えると、個性的でいつまでも印象に残る旅になると思います。